Outov Mag.

旅から学ぶマガジン

ブルックリンのウイスキーSTARTUP【KINGS COUNTY DISTILLERY】

      2015/03/01

kings county distilleryのボトル

私が”コンフォート”と言われる街ニューヨーク州ブルックリンを知ったのは2013年のことだったと記憶している。当時、自由大学の授業を受講していた際に読んでいた「中身化する社会 (星海社新書)」という本の講演会に参加した際に知った言葉と概念だった。その著書の中で”コンフォート”とは

単に「快適」を示すものではなく、衣食住すべてにおいて、「本質的だからこそ心地が良い」ことを意味するものへと変容していると言えるだろうか。

と書かれおり、菅付さんは講演の中でブルックリンに訪れた際の発見について語っていた。特にブルックリンをはじめとしたニューヨーク州では「コンフォート」という考え方がファッションや食事、また広く広告にまで影響を与えているのだと。今ではいくつもライフスタイル紙が出版されているが、当時の自分にとって”ライフスタイル”という言葉自体が真新しく、響く言葉だった。

このサイトを運営してからも頭の隅ではブルックリンに訪れたいなとはずっと思っていたことと、ちょうど良い機会があり一年越しに訪れることができた。訪れた場所や発見したこは随時記事にしていこうと思う。今回は「Kings County Distillery」というウィスキーの蒸留酒メーカーについてご紹介する。

KINGS COUNTRY DISTILLERY

Kings County Distilleryはニューヨーク州ブルックリンのウィリアムズバーグ地区にて、たった30平米の面積で製造販売をおこなっているベンチャー企業だ。運営を行っているのはColin SpoelmanとNew Yorkマガジンの編集者であるDavid Haskellの2人。2010年に創設されニューヨークではじめての蒸留酒製造所になる。moonshineやbourbonをはじめとした数多くの製造をおこなっているとのこと。近年ニューヨーク州での酒類製造に関する規制緩和により、マイクロ蒸留酒製造所と呼ばれる小規模な製造所が少しずつ増え、クラフトビールなどが盛り上がりをみせていることは耳にしたことがあるのではないだろうか。

Kings County Distilleryではニューヨーク州北部のFinger Lakesで有機栽培されたウイスキーの原料を使用し「地産地消」を大切にしている。Kings County DistilleryのMoonshineはウイスキーに使用するトウモロコシの80%以上をニューヨーク州内で製造されたオーガニックなものを使用しているし、Bourbonについても同様、ニューヨーク州内で作られたトウモロコシと大麦が主に使われている。商品の販売先はブルックリン近隣を中心としており、私は実際に蒸留所隣のウイスキー販売店で手に入れた。

樽での熟成期間が短いMoonshineと呼ばれているウィスキーと樽で熟成させるBourbonの二種類がメインとなっている。小さめの瓶で販売されており、ラベルもとてもシンプルでスタイリッシュだと感じた。味は風味が強く飲みやすく洗練されている印象だ。Bourbonは、小さな樽から作られる甘くカラメルオーク樹液により新鮮でバランスのよい薫りと、バニラやキャラメルのような風味が特徴。12ヶ月間という期間ながらしっかりとした味わいが人気となっている。

KINGS COUNTRY DISTILLERY

 - NY

  関連記事

BROOKLYNを歩く旅

つい最近ブルックリンへ行ってきました。一つ一つがとても丁寧に作られていて日本とは …